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もくじ
キラウエア・カルデラ(キラウエア火口)地図
キラウエア・カルデラ Kilauea Caldera
2021年9月30日、4か月ぶりにハレマウマウ火口が再噴火。新しい見学場所「ウエカフナ」から湖面が少し見えるようです。(2021年10月13日現在)
2020年12月の噴火については下の記事をご覧ください。
2020年12月20日、ハレマウマウ火口が噴火!2年数カ月ぶりに溶岩湖が戻ってきました!
ハワイ島一番の観光名所
ハワイ島一番の観光名所と言えばここ、キラウエア火山!
キラウエア・カルデラ(キラウエア火口)やチェーン・オブ・クレーターズ・ロードをドライブしながら名所を巡るのが、オーソドックスな観光スタイル。
なお、キラウエア火山は紹介すべき場所が多すぎるため、ガイドを2つに分けました。このページでは、カルデラ周辺についての案内をしています。チェーン・オブ・クレーターズ・ロードについての解説は下記をご覧下さい。
キラウエア火山の真っ黒な溶岩大地を突き抜ける、チェーン・オブ・クレーターズ・ロード。ドライブ好きさんに超オススメの道 […]
また、ここだけは絶対行っておきたい観光スポットをまとめました。キラウエア火山の見どころについて、手っ取り早く知りたい方は、下記記事へどうぞ!
ハワイ火山国立公園
ハワイ火山国立公園 エントランス
火山を観光するには、ハワイ火山国立公園への入園が必要です。
2019年6月現在、入園料は車両1台につき25ドル。受け取ったレシートは捨てないで下さいね。その後、1週間はレシートを見せるだけで入園できます。
なお、公園のゲートは24時間開きっ放し。スタッフが不在の夜間から早朝の時間帯は、タダで入園できちゃいます。
ハワイトライパーク年間パス
一度の旅行で複数の国立公園に行く場合や、1年以内に再訪する予定があるなら「Hawai`i Tri-park Annual Pass(ハワイトライパーク年間パス)」を購入するのも良いでしょう。2019年6月現在、50ドルです。
- ハワイ火山国立公園($25/7日)/ ハワイ島
- プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園($15/7日)/ ハワイ島
- ハレアカラ国立公園($25/3日)/ マウイ島
キラウエア・カルデラとは
キラウエア火口の別名がキラウエア・カルデラ。標高は 1,247m。キラウエア火山の山頂です。でも、のっぺりしているし窪んでいるせいで、山頂というイメージは殆どありません。
キラウエア・カルデラ(2017年7月)
ちなみにカルデラとは、スペイン語で「大鍋」「大釜」という意味。火口(クレーター)のうち、直径が2km以上のものをカルデラと呼びます。
キラウエア・カルデラの直径は 4~5km前後。深さは一番落差のある場所で 130mと言われています。
周辺には沢山のトレイルが伸びていて、ハイキングにもってこい。展望台から眺めるだけなんて勿体ない。歩いてなんぼですよ!
2018年8月以降のカルデラ
2018年5月以降、ハレマウマウ火口、カルデラは共にその姿を大きく変えました。現在のカルデラは、こんな感じ。
カルデラとハレマウマウ火口(2018年8月7日)
[Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)
噴火と地震でガッタガタになってしまいました。火口の赤い光を見るために、観光客で賑わっていたジャガーミュージアムは、地盤に亀裂が入り、現在は無期限閉鎖中です。これが一番残念。
しかし、見られなくなった場所がある反面、新しい名スポットが誕生しているかもしれません。良くも悪くも、今のカルデラはとても新鮮です!
カルデラでドロドロ溶岩は見られるの?
2018年の噴火で消失した溶岩でしたが、2020年12月にハレマウマウ火口が噴火。キラウエア火山に再び溶岩が戻ってきました。
ハレマウマウの溶岩湖(2020年12月25日)
[Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)
2018年5月以前は、溶岩湖の湖面を実際に見ることができました。しかし、2018年の噴火でかなり形状が変わった現在のハレマウマウで、展望台からドロドロ溶岩が見えるようになるかは分かりません。
というのも、火口の深さが3倍以上になってしまったから。
噴火を繰り返して、火口の底が上がってくればチャンスがあるのかなと、個人的には考えています。2020年12月の噴火で溶岩湖ができましたが、湖面の位置は、火口の縁の観測地点から 400m以上も下。(2020年12月26日時点)
ちなみに、2018年以前は、ハレマウマウ火口底の縁から 20m以内に湖面があれば、ジャガーミュージアムから見ることができました。でも、この数字はあまり参考になりません。火口の形状も深さの基準となる場所も異なるので、比べられないんですよね。現在は どの程度の位置で見えるのか不明です。
ハレマウマウ火口についての最新情報は、下の記事をご覧ください。
2020年12月20日、ハレマウマウ火口が噴火!2年数カ月ぶりに溶岩湖が戻ってきました!
ハレマウマウ火口内には「オーバールック・クレーター(溶岩湖)」が存在していました。しかし、その湖面が見えそうで見えない。
でも運が良ければ、ジャガー・ミュージアム から見えることも。実際に私も2017年7月に見ることができました。その時撮影した動画がこちら。かなり貴重な体験でした。
ジャガーミュージアムより
湖面が見えなくても、夜間は「火映」という現象で火口が赤く染まります。その姿がとても幻想的。
火映で赤く染まる火口(2017年7月)
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キラウエア火山を楽しむツアーいろいろ
火山を楽しむツアーは多種多様。どんなものがあるか簡単に解説しておきます。
ドロドロ溶岩を楽しむ系
溶岩が流れていない時もあるので、流れていればの話になります。ドロドロ溶岩を見たいならこの中のどれかを選択しよう!
- ヘリコプターツアー
一番手っ取り早く火山を楽しむには、ヘリコプターツアーがオススメ。活動中の火口内を覗いたり、運が良ければ地表を流れる溶岩の川を眺めたりと火山全体を楽しめます。
プウオオ火口(2017年7月)
関連記事キリっとしたブルーの機体がカッコイイ!!ハワイ島の老舗ツアー会社、ブルー・ハワイアン・ヘリコプターズについて解説して […]
- 溶岩ボートツアー
ボートで海からオーシャンエントリー(ドロドロ溶岩と海が交わる場所)にアクセス!しかし、オーシャンエントリーが発生していなければ、ツアーは催行されません。
溶岩ボートツアー(2010年9月)
- ドロドロ溶岩を見に行くツアー
歩いてすぐの場所に灼熱の溶岩が見られる幸運な時期が時々あり、そんな時は「ドロドロ溶岩を見に行くツアー」が催行され始めます。
しかし「歩いてすぐ」と言うには少々語弊アリ。1~2時間は歩くかも…!
ドロドロ溶岩を間近で(2002年9月)※ツアーではなく自力
参考ページ
ツアーバンで巡る系
- キラウエア火山と●●のツアー
他の観光地と火山がセットになったツアー。一番よく見掛けるツアーです。
カルデラをさらっと周遊するだけであり、キラウエア火山に思い入れのある私としては個人的に不満。キラウエアは、カルデラをチョロっと巡ったくらいではダメなんですよ。大したことないとか思われそうなのがイヤ。
ただ、旅程が短かったりレンタカーがなかったりする方には便利。ほとんどのツアーに、ハワイ島を訪れる皆が外せないであろう「ヒロのビッグアイランドキャンディーズでのショッピング」が含まれています。
- キラウエア火山のみのツアー
火山を重点的に楽しむためのツアー。カルデラを巡るだけでなく「チェーン・オブ・クレーターズ・ロード」を下る行程が含まれています。
ただ、コナ発のツアーでは殆ど見かけません。ヒロ発なら マイカイ・オハナ・ツアーズ さんが催行しています。
以上、全部で5種類のツアーを紹介してみました。
楽天から予約!
【ハワイ島】マウナケア山麓 星空観測&&キラウェア火山見学ツアー <ハワイアン夕食付> (楽天トラベル観光体験)
火山の女神ペレ
キラウエアを語る際に、忘れてならないのが「火山の女神ペレ」の伝説。現地の人々には「ペレが怒った時、火山が爆発する」と信じられています。
火山の女神ペレ(トーマス・ジャガー・ミュージアムにて)
そのお姿は美しいのですが、気まぐれ&ワガママ。恋多く嫉妬深い。気に入らない相手は、すぐに燃やしてしまうといった気性の激しいコワイ女神様。神様の世界はどろどろしているんですよ…。
数々の伝説については、下記サイトがとても参考になります。面白い!
参考サイト
してはいけません!
溶岩や砂を持ち帰るのはタブー。
持ち帰ると、本人やその家族に災いが降りかかると言われています。ハワイ火山国立公園には、実際に不幸にあってしまった人達から続々と謝罪文と石が送り返されてくるとか。
真相は別として、ハワイ火山国立公園では溶岩を持ち帰る事を禁止しています。どちらにしても持ち帰っちゃダメ。
パーク内での飲食について
ボルケーノ・ハウス(ホテル)内のレストラン「ザ・リム」を利用できます。ホテルなので、トレイルを歩くような泥臭い恰好で入ってよいものか悩みますが、そもそも山のホテルですしワイルドな国立公園内ですから、全然気にしなくても大丈夫。
ボルケーノハウス内のレストラン「ザ・リム」。ホテルの朝食ビュッフェなのに、わりとリーズナブル!美味しいしオススメです。
気軽に済ませたいのなら、ボルケーノビレッジで調達しておくべし。昼間の飲食でしたら、時間がとられるレストランよりも、こちらがオススメ!
ボルケーノビレッジで調達した朝食
詳細は下記ページへ。
関連ページ
現在のハワイ火山国立公園の情報
パーク内の閉鎖状況
新型コロナ対策のため(?)一部エリア(ビジターセンター、サーストンラバチューブ等)はクローズ。それ以外はオープンしています(2020年12月現在)
最新情報は、ハワイ火山国立公園 公式サイト「Alerts & Conditions」にてチェックできます。
Hawaii Volcanoes National Park
Alerts & Conditions(エリア閉鎖状況)
Recovery(復旧状況)
Safety(公園内での注意点/トレイルを歩く方は読んで!)
また、公式よりも情報が遅れますが、ハワイ観光局のサイトが詳しく大変参考になります。
ハワイ観光局
【ハワイ島】キラウエア火山噴火に関する最新情報|ハワイ州観光局ニュース|allhawaiiオールハワイ
最新溶岩情報
HVO(Hawaiian Volcano Observatory/ハワイ火山観測所)が、最新情報を日々アップデートしています。特に Current Alerts / Daily Update は重要。キラウエア火山の情報は、ここに集約されています。
USGS HVO(ハワイ火山観測所)
Current Alerts / Daily Update
キラウエア火山最新情報(毎日更新)
Photo & Video Chronology
写真&映像付き解説
Webcams
ウェブカメラの映像
下記サイトもご参考に。アロハブリーズの Toshiさんはヘリツアーのパイロットなので、毎日のように溶岩の動きを目で確認できます。大きな動きがあれば、上記 HVO の情報を交えつつ情報を提供してくれるでしょう。
参考サイト
天気と服装 / 寒い!ハワイだと思ってナメてはいけない
カルデラ周辺の標高は1200m前後と高いため、基本的に涼しく、山の天気なので不安定です。晴れる時はカラっと晴れて気持ち良いですが、黒い雲に覆われていることも多く、急に雨が降り出すこともしばしば。
昼間、晴れていて穏やかな天候ならば半袖でも問題なし。ただし、ウィンドブレーカーは常に持ち歩いて、寒さ対策できるようにしましょう。
夜間、そして昼間でも天候が悪かったり風が強い時は、想像以上に寒いんです。
「またまた、そんな大げさな~。」とか思っていません?
ハワイ火山国立公園の資料によると、夏でも最低気温の平均値は 12~13℃。一番冷える2月では 7℃。東京の11月の最低気温よりも寒いんですよ!
夜の寒さをナメてはいけません。かくいう私も、分かっているのについついナメてしまい、体調を崩したりと痛い目にあっております…。
もし身体が冷え切ってしまったら、ボルケーノハウス の暖炉で温まってみて。ハワイらしくないけどハワイ島らしいこの状況が、振り返ってみると良い思い出となります。
夜間は薄手のダウンが欲しい
夕方から夜間にかけてカルデラ周辺を散策する予定があるなら、最低でも長袖パーカーの上にウィンドブレーカーを羽織る用意をしておきましょう。
できれば、ユニクロのウルトラライトダウンのような薄手のダウンがあると安心です。軽量でコンパクトなので嵩張らず、旅行にもオススメ。真夏でも羽田空港のユニクロには、これが販売されていました。
ボルケーノでの服装まとめ
着用: 帽子 / 半袖 or 長袖シャツ (*1) / 長ズボン (*2) / 歩きやすい靴
必須: ウインドブレーカー / 雨具(オススメはペロペロポンチョ)
朝夕: + 長袖パーカー
夜間: + ウルトラライトダウン的なもの
(*1): チェーン・オブ・クレーターズ・ロードを下るなら半袖の方がオススメ。海まで行くと暑いので。
(*2): 溶岩の上を歩く際は、転んだ時に非常に危険なため長ズボンは必須。暑かろうが、短パンはオススメしません。
雨の日は楽しめないの?
雨が降ったり霧が濃かったりすると、景色もイマイチ。つまらないことが多いですよね。しかしボルケーノには、雨ならではのお楽しみもあります。
地面から水蒸気が出ている場所(スチームベント、スチーミングブラフ、サルファーバンクス)が本気モードに!
立ち昇る水蒸気
普段よりも、濛々と上がる水蒸気に包まれ幻想的な一面を見ることができるでしょう。
関連ページ
ホテル / 宿泊施設 Hotel
パーク内には、一軒の老舗ホテルがあります。その名もボルケーノ・ハウス。創業は170年以上。歴史のあるホテルです。料金ははっきり言って高い!しかし、このホテルにはロマンを感じずにはいられません。なんといってもキラウエア・カルデラの崖っぷちに建っているんですから。
実際に宿泊してみました。レポートがありますので下記をご覧ください。
キラウエア火山のホテル、ボルケーノハウスに泊ってきました!お部屋はクレータービュー。夜になるとハレマウマウ火口の赤い […]
キャンプ場のキャビンに宿泊!
カルデラから離れた辺鄙な場所になりますが、ナマカニパイオ・キャンプグランド(キャンプ場)のキャビンに泊まることも可能。1泊 80ドルなり。場所は コチラ。
ナマカニパイオ・キャンプグランド
ユーカリの木々に囲まれた静かなキャンプ場です。少し散歩してみただけの感想ですが、ユーカリの良い香りが風に乗ってフワっと漂う心地の良い場所でした。こちらの予約もボルケーノハウスのWEBサイトから行う事ができます。
参考サイト