評価 : 4.0
もくじ
チェーン・オブ・クレーターズ・ロード 地図
プウ・フルフル・トレイル(ナパウ・トレイルの一部) Pu'u Huluhulu Trail (Napau Trail)
プウオオ火口には溶岩がなく噴煙も見られません(2021年10月13日現在)
プウ・フルフル・トレイルとは
ナパウ・トレイルの一部、マウナ・ウルの駐車場からプウ・フルフルまでの往復ルートのこと。便宜上の呼び名であり公式名称ではないようです。
壮大なナパウ・トレイル
下の写真は、ナパウ・トレイルの周辺の景色をヘリから空撮したもの。手前に見える火口がマウナ・ウル、そして右奥に見えるのが噴煙を上げるプウ・オオ火口です。
マウナ・ウルとプウオオ火口(2010年9月)
これぞ火山的風景!キラウエア火山のイースト・リフト・ゾーン(東の割れ目帯)に沿うように、プウ・オオ火口に向かって歩くのがナパウ・トレイルです。想像しただけでワクワクしますね!
プウ・フルフル・トレイルは、その行程のほんの一部に過ぎませんが、遠目ながらも展望台からプウ・オオ火口を見ることが可能。ワイルドなキラウエア火山をお手軽に味わうことができるトレイルなんです。
ナパウ・トレイルを全行程歩く場合
ナパウ・トレイルを全行程歩くとなると、ナパウ・クレーターまで片道だけで 7マイル(11.2km)、往復で 14マイル(22.4km)も歩かなければなりません。かなりハードなんです。また、プウ・フルフル以降の道のりを歩くには、国立公園の入山許可証が必要。 危険な場所もあるそうなので、事前調査は入念に。
プウ・フルフル以降を歩く場合は、ビジターセンターへ申請が必要
ナパウ・トレイルは友人の NOPUさん(ALOHA NOPUの管理人)が制覇されているのでご参考に!(その3 は、途中までナウル・トレイルを歩かれています。)
参考サイト
ALOHA NOPU > プウ・オオへの道・その1 / その2 / その3
出発地点はマウナ・ウル駐車場
トレイルヘッドは マウナ・ウルのパーキング。道の先端まで行きましょう。
道の先端へ
この駐車場の周辺には面白い見どころがあるので、まずその散策から始めるのがオススメです。
大きな溶岩樹型
詳細はこちらの記事へ。
パーキング周辺の散策だけでも楽しい!大きな溶岩樹型や割れ目噴火口、スパターランパートなど、火山的見どころが満載です。
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出発!
いざ、ナパウ・トレイルへ!トレイルの案内板を通り過ぎると、溶岩海原が広がっています。で、道は…?
案内板でルートを確認
辺り一面の溶岩海原
ガイドブックにはケルンを道しるべに、と書いてありますが見当たりません。 最初はよくわからなくて適当に歩いてしまいました。歩いていればケルンが見つかるだろうと。でも、これが大失敗!あさっての方角へ歩いていたようです。
もう一度、出発地点に戻って出直しました。 出発地点の周辺をよくよく探したら、デッドエンド でよく見かける黄色い印や、ケルンを発見!やっぱり最初が肝心ですね。
黄色い印
道は歩きやすく、周辺には植物達がいっぱいです。ツヤツヤとしたオヘロの実がたわわに実り、オヒアの木も可憐な赤い花、レフアをつけています。
オヘロ
レフア
大地には所々にヒメツルソバが這い、まるでモフモフのピンクのカーペットのよう!
ヒメツルソバ
森に入ると、可愛らしいシュウメイギクやバンブー・オーキッドも咲いていました。
シュウメイギク
基本的に同じような風景が続き、変化はありません。それでも、変わった形の溶岩を探したり、植物を見ながら歩けば、飽きるということはありませんでした。また、道がはっきりしているわけではないので、常にそこそこの緊張感があります。
基本的にはこんな風景
溶岩樹型
溶岩のベンチ
モコモコした形の溶岩
分岐点
30~40分歩いたところで、分岐点が現れました。プウ・フルフル展望台は左、右はナパウ・トレイルが続いています。今回の目的地はプウ・フルフル展望台なので、左へ折れます。
トレイルの分岐点
プウ・フルフルは噴石丘。展望台はその頂上にあります。というわけで、ここからちょっとだけ登りに。といっても大したことはありません。5~6分で頂上に到着!
プウ・フルフル展望台へ
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プウ・フルフル展望台からの景色
本来なら360度の絶景が楽しめるプウ・フルフルの展望台。出発点では晴れていたのに、ここへ来て生憎の曇天。一番期待していたプウ・オオの噴煙も雲に紛れてしまい、その境目が分かりません。マウナケアも見えず。マジか…!
雲と同化しているプウオオの噴煙
薄っすら見えたマウナ・ロア
唯一、マウナ・ウルだけは、どっしりとした男前な姿を見せてくれました。
マウナ・ウルはなかなかの迫力
プウ・オオの姿を拝めただけ、マシだったのかもしれませんね。もっと天気が悪ければ何も望めなかったでしょうから。
プウ・フルフルの意味
展望台のすぐ脇は崖っぷちです。ぽっかりと開いた大きな穴!ここから吹き上げる風は大変涼しく、汗ばんだ体を乾かしてくれました。気持ちいい!
プウ・フルフルの崖っぷち
このクレーターの崖っぷちには、岩肌が見えない程に緑が生い茂っています。その緑の中に、ポツンポツンと咲いているレフアの赤色が鮮烈。
クレーターの縁に咲くレフア
ハワイ語の「プウ・フルフル」とは「毛むくじゃらの丘」という意味。草木でフサフサだから、こんな名前が付いたんでしょうね。ちなみに、サドル・ロード にも噴石丘「プウ・フルフル」があり、登ることができるんですよ!
上空から見たプウ・フルフル(2010年9月)
マウナ・ウルの山肌
ゴツゴツとした岩肌に緑は皆無。「生きている火山」が感じられます。カメラの望遠を効かせると、岩肌から水蒸気が上がっているのが確認できました。迫力がありますね。双眼鏡があると更に楽しめるでしょう。
マウナ・ウルの山肌
帰路
展望台で風景を堪能している少しの間に、雲の動きが怪しくなってきたので急遽下りることに。案の定、プウ・フルフルを下っている途中で、突然の大雨に襲われました。帰り道は降ったり止んだり、ずっと雨雲に付きまとわれることに。
下調べで、天気が変わりやすいと分かっていましたが、このトレイル、やはり天気が一番の敵。出発した時は青空が見えていたのに、小一時間ほどでガラリと天気が変わってしまいました。
このトレイルも含めて、ボルケーノでは空の様子(風向きと雲の位置、動き等)をいつでも見ておくことをお薦めします。降り出してからでは間に合わないくらいの大雨の時もありますので、雨が今にでも降りだしそうなら前もってカッパを着るべし!