ハワイ島 レイラニ・エステートの噴火 と キラウエア火山 山頂の崩壊による影響 » 2018年5月~2018年8月

レイラニ・エステートの噴火

もくじ

キラウエア火山 イーストリフトゾーンの噴火口 地図

キラウエア火山 イーストリフトゾーンの噴火口 地図

キラウエア火山で起こっていること & その影響

2018年8月以降、噴火は止まっています。この記事は過去の記録として残しておきます。

当方は火山の専門家ではないため、火山用語を誤って使用している可能性があります。勉強不足で申し訳ありませんが、悪しからずご了承下さい。

2つの問題

2018年8月初旬まで、下記の2つの問題が起こっていました。

レイラニ・エステイトの噴火

キラウエア山頂の地震によりハレマウマウ火口が崩壊(巨大化)

が、現在は噴火活動はほぼ休止中。それに伴いキラウエア山頂の地震と崩壊も止みました。VOG(火山性スモッグ/二酸化硫黄)の影響は、2007年後半以降で最も低い状況であり、VOGで霞んでいたコナ側の空にも青空が戻ってきました。

なお「亀裂8」の噴火活動は、このまま収束するかもしれませんし、再び活発化する可能性もあります。

日本時間 2018/09/15 14:52 更新

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レイラニ・エステイト(イーストリフトゾーン)の噴火

2018年5月3日 17:00頃、レイラニ・エステイト内、モハラストリートの亀裂から噴火

キラウエア火山の性質上、噴火口はリフトゾーン(断層)上に造られます。今回噴火したエリアは、そのリフトゾーンの真上。「住宅街からの噴火」という恐怖感から注目が集まりましたが、キラウエア火山はセオリー通りの活動をしているだけ。必要以上に恐れる必要はありません。

レイラニ・エステイト内/亀裂7(2018年5月5日)

レイラニ・エステイト内/亀裂7(2018年5月5日) / 元画像 [Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)

亀裂は全部で24箇所現れ、そのうちの一つである亀裂8が大きく成長。8月初旬まで、大量の溶岩を海へと流し続けました。

亀裂8(2018年6月24日)

レイラニ・エステイト内/亀裂8(2018年6月24日) / 元画像 [Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)

8月5日頃から溶岩の流出が激減。ほぼ休止状態へ。

亀裂8(2018年8月8日)

レイラニ・エステイト内/亀裂8(2018年8月8日) / 元画像 [Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)

イーストリフトゾーン 噴火マップ

イーストリフトゾーン 噴火マップ

下部イーストリフトゾーンの溶岩流と亀裂(2018年8月14日) / 元画像 [Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)

亀裂の番号について
番号は溶岩が噴出された順番。出現した亀裂から溶岩が噴出されると番号が割り当てられます。

火山活動の経過詳細

今までの経過(時間はハワイ時間)

2018年5月2日
レイラニ・エステイト内の道路に亀裂ができる。

2018年5月3日 17:00頃
レイラニ・エステイト内、モハラストリートの亀裂から噴火。

5月4日~5月6日
噴火活動は活発に継続。亀裂はイーストリフトゾーンに沿うように長く伸び、徐々に増える。

5月7日~5月10日
亀裂は増えたが、噴火活動は次第に弱まる。

5月11日~5月18日
ゆるやかにその範囲を拡大。主な噴火場所はレイラニ・エステイトを外れ、ラニプナ・ガーデンズを含め、その北東へと移動。

5月19日
亀裂20からの溶岩流が二手に分かれ、速い速度で海へ向かう。夜になって海へ到達。オーシャンエントリー発生。

5月20日~5月22日
噴火活動は活発。溶岩の噴水が50mの高さに達することも。

5月23日~5月28日
レイラニ・エステイトの東側からラニプナ・ガーデンズにかけて噴火活動が活発。

5月29日
特に亀裂8が活発。ここから流れ出た溶岩流がハイウェイ132号線を覆った。

5月30日
亀裂8の溶岩流は132号線に沿って北西方面へ進行。また、亀裂18からの溶岩流はアハラヌイ・ビーチ・パークへ向かう。

5月31日~6月2日
亀裂8の溶岩流は132号線と137号線の交差点へ向かって進行。亀裂18からの溶岩流は停滞したため、アハラヌイ・ビーチ・パークは無事。

6月3日
亀裂8の溶岩流は137号線を横切りカポホ湾へと進行。22:30 湾へ到達。オーシャンエントリー発生。

6月4日~6月5日
亀裂8は海へ流れ続け、カポホ湾は溶岩流で覆われた。

6月6日~
亀裂8は活発な活動を続けており、カポホ湾を覆った溶岩は更に新しい大地を拡大させている。

7月12日~
亀裂8からの溶岩流の流れる道が変化。プナ東部(カポホ)でなく南部へと流れはじめ、アハラヌイ・ビーチ・パークが溶岩流に飲み込まれた。以降、溶岩流の主流は南部へと移動。

8月5日~
亀裂8からの溶岩流出が大幅に減少。火口には溶岩湖がある状態。

8月中旬~
亀裂8の噴火活動は、ほぼ休止中。火口の溶岩も殆ど見られない。(火映も見られない。)

Googleマイマップ

下記は、Googleマイマップで作成された非常に参考になる地図。共有させて頂きます。(アシュエルさん、貴重な情報をありがとうございます)

スマホの方は下のリンクから Gooleマップアプリで見ることをオススメします。

2018 Hawai'i Island Eruptions / googleマップ

地図上の青い線は川ではなく、その周辺の地形の中で一番低い斜面。水を流せばそこを通るであろうルートです。ただし溶岩が通れば地形が変わる点はご留意下さい。

24時間の震源地情報がうるさく感じられる場合は、左上のマークをタップすると現れるメニューから「日付: Earthquakes in last 24hrs」のチェックを外すと消えます。

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キラウエア山頂の地震とハレマウマウ火口の崩壊

豆知識

キラウエア山頂の地下に貯まっていたマグマがレイラニ地区に向かったことで、マグマがあった場所に空間ができました。そのため地盤が沈下し、地震が引き起こされました。

5月中旬、地下深くへと落ち込んだ溶岩湖のマグマが地下水に接触し、大規模な水蒸気爆発を起こす可能性があるとの警告を USGS(アメリカ地質調査所)が出しました。

それ以降、ハレマウマウ火口は何度も爆発的噴火を繰り返してきました。

黒い噴煙を吐くハレマウマウ火口

黒い噴煙を吐くハレマウマウ火口(2018年5月15日) / 元画像 [Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)

6月に入り、噴火活動はようやく落ち着きをみせます。溶岩湖は岩石や灰で完全に埋まってしまい、通常時の火口は僅かに白煙を漂わせている程度。噴火の回数もかなり減りました。

6月下旬には、航空カラーコード(航空機向け火山活動度レベル)が赤色からオレンジ色に引き下げられました。大規模な噴火への脅威は過ぎ去ったようです。

ハレマウマウ火口の縁の崩壊

山頂の地震と噴火により、ハレマウマウ火口の崩壊が進み、火口が巨大化。8月初旬には地震と崩壊は止みましたが、国立公園へのダメージは計り知れません。

ハレマウマウ火口(2017年7月15日)

以前のハレマウマウ火口: 2017年7月15日

ハレマウマウ火口(2018年7月13日)

現在のハレマウマウ火口: 2018年7月13日
[Public Domain] U.S. Geological Survey (HVO)

既に、ジャガーミュージアムの展望デッキ(地盤)への亀裂、ジャガーミュージアムおよびハワイ火山観測所の建物の損傷、ハレマウマウ展望台駐車場およびクレーターリムドライブ(一部)の崩落等々、大きな傷を負っています。

ハワイ火山国立公園の閉鎖状況

2018年5月11日から閉鎖されていましたが 2018年9月22日 午前10:00 に再オープン!(一部エリアのみ)

最新の閉鎖状況は下記でご確認下さい。

ハワイ火山国立公園 公式サイト

最新情報と詳細 収集用リンク

火山についての最新情報は Daily Update に集約されています。

USGS HVO(ハワイ火山観測所)

Hawaii County Civil Defense(ハワイ郡民間防衛局)

二酸化硫黄質量予測

風向きと風速予測

その他 参考サイト

よくある質問

○月にハワイ島を訪れますが、噴火の影響はありますか?溶岩は見られますか?

質問したい気持ちは大変よく分かりますが、旅行会社、ツアー催行会社等、どこに問い合わせようとも思うような返答は得られません。

ゲッコ
ゲコりん
それを一番知りたいのは旅行会社なんじゃ!?

曖昧な答えしか返ってこないでしょうから、余計にモヤモヤしてしまうはず。今は焦らず、落ち着いて火山の様子を見守ってみてください。溶岩関係のツアーへの参加を検討しているならば、ある程度時間をおいてから判断してみて下さい。

ハワイ火山国立公園が閉鎖されていますが、他におすすめの観光スポットはありますか?

ハワイ島には火山以外にもたくさんの見どころがあります。下記で紹介していますので、よかったらご覧ください。

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