評価 : 4.3
もくじ
キラウエア・カルデラ(キラウエア火口)地図
デバステーション・トレイル Devastation Trail
英語で " Devastation " とは「荒廃」を表す言葉。
行ってみると本当にその通り。どこか知らない星に降り立ってしまったような荒涼とした風景が広がっていました。殺伐としているけれど、不思議と和める魅力あるトレイルです。
ルートはデバステーショントレイルの駐車場から、キラウエア・イキ・クレーターの脇にあるプウ・プアイ展望台までの往復です。距離が短く景色の変化もあり面白い。とっても歩きやすいトレイルなので、オススメです。
トレイルを出発!
トレイルの出発点は林の中にあります。ここではハワイ固有植物のプキアヴェを発見!ピンク色の小さい丸っこい実がなっています。発見と言っても、日本に帰って植物図鑑を見ていて気づいたんですけどね!
林の中の出発地点
ハワイ固有植物 プキアヴェ
数分歩くと林から抜け出て、視界が広がります。道の脇には草木があり、ナパウトレイルでも見かけたピンクの可愛いヒメツルソバ(ポリゴナム)の花がたくさん敷き詰められるように咲いていました。
そして、道の先にはあの有名な荒涼とした景色が見えてきましたよ!
デバステーショントレイルの象徴的風景
道の左側に佇む白い枯れ木と、その奥に見えるなだらかな斜面の噴石丘、プウ・プアイ。デバステーション・トレイルの象徴的な風景です。かなり独特な雰囲気!この風景だけでも見に来て欲しい。
この風景こそがデバステーション!
日本でもよく見かけるヒメツルソバ
ヒメツルソバが咲き乱れている
プウ・プアイはキラウエア・イキ火口(側北側)から見るのと、デバステーション・トレイル側(南側)から見るのでは、様相が全く異なります。ゴツゴツと荒々しく崩れてしまいそうな北側に対して、南側は稜線もなめらかで、まるで砂丘のよう。
キラウエア・イキ展望台から見たプウ・プアイ(2015年9月)
デバステーショントレイルから見たプウ・プアイ(2010年9月)
立ち枯れの木に注目!
立ち枯れの木の立ち枯れっぷりは見どころの一つ。この木を最初に見たのは2005年。それから10年ですか…。
立ち枯れの木の10年間。枝っぷりがほぼ一致!
よく見ると、2005年はまだ木の色(茶色)が残っていますね。葉はありませんが、まだかろうじて生きていたのでしょうか。2010年には、全体的に白くなっています。
それにしても、10年間も雨風にさらされているのに、枝が折れたり腐らずに、未だにほぼ一致しているのがスゴイ。枯木って丈夫なんですねえ。
「ペレの涙」を探そう!
プウ・プアイのなだらかな斜面を形成しているのは、キラウエア・イキが噴火した時に噴出されたスコリアと呼ばれる小さな火山岩片。辺り一面に綺麗に敷き詰められています。しゃがんで地面をじっくり見ていると、スコリアに混じって黒いつるんとした丸い石が見つかるかもしれません。
丸いのがペレの涙(お持ち帰りは禁止)
これが「ペレの涙」です。私はここで初めて目にすることができました。
欠けているものはよく見かけるのですが、綺麗な球体を留めているものにはなかなかお目にかかれません。この時、3人で10分くらい探しました。見事、二つの美しい「ペレの涙」を発見!溶岩のお持ち帰りは禁止なので、そっと戻しましたが。(ちょっと残念)
綺麗な形のペレの涙
お子さん連れの方は、宝探し気分で子供と一緒になって探せば楽しいはず。大人の私達でも夢中になってしまったくらいですから!
その際に一つ注意。ただっ広い大地を色々歩き回りたいところですが、トレイルを外れないよう注意書きがあります。きっちり従いましょう。
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プウ・プアイ展望台へ
荒涼としたスコリアの大地を抜けると、道は再び林の中へと入ります。
再び林の中へ
数分で プウ・プアイ展望台 に到着。展望台からは、プウ・プアイとキラウエア・イキ・クレーターを見渡すことができます。
プウ・プアイ展望台からの眺め
あとは、もと来た道を戻るだけ。たったの30分で、とっても不思議な景色が味わえるこのトレイル。皆さんも是非歩いてみて下さいね。
写真いろいろ
晴れの日のデバステーショントレイル
プウプアイ展望台からの眺望
こんな楽しみ方もあったのか!
チャリで颯爽とトレイルを走り抜けるおっちゃんと出会いました。舗装されているデバステーショントレイルならではの光景です。と言っても、チャリと出くわしたのはこの時が初めてですが。これなら車いすの方でも楽しめそうですね。
チャリで颯爽と走るおっちゃん
残念だったのは、プウプアイ展望台。木が伸びて眺望が殆どありませんでした。
プウプアイ展望台からの眺望